Sony α7 IIで使う超広角のレンズがずーっと欲しくて、たまたま出張したロンドンのカメラ屋でとても良い状態のVoigtländer(フォクトレンダー)の12mmに出会い、しかもSony Eマウント。そのまま勢いで買ってしまった。出会いって怖い。

購入したのはロンドン中心地にあるApertureという老舗中古カメラ屋。
下は店内を試し撮りした一枚。フィルムの現像サービスもしていて、何日か通ったが結構地元のカメラファンで賑わっていた。こういうカメラ屋が街にあると最高だなー。

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ちなみにレンズの購入価格は560ポンド。状態はとても良かったし、Sony Eマウント新品で買うと10万円以上するので、非常にいい買い物だった(しかも値切らせてもらった)。

ULTRA WIDE-HELIAR 12mmF5.6 ASPHERICAL IIIについて

コシナ・フォクトレンダーのSony Eマウント用レンズシリーズの一つ。パースがえげつない121°の画角でラインナップの中では2番目に広角。もちろんマニュアルフォーカス。

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個人的にはVoigtländerから出ているレンズはどれも写りが大好きで、中でもAPO-LANTHAR 65mm F2はSony Eマウントの中で最高の写りをする、という人もいるくらい。

オートフォーカスがなかったり現代的な売れ線とは少し異なるけど、Sony α7 IIを買ってからはずっと手に入れたかったブランド。

最短撮影距離は30cmだけど、まぁ使うことはほとんどない。焦点距離12mmだと近くのものはあまり上品には映らないしね。

重さは実測377g(レンズキャップ込み)なのでサブレンズとして気軽に持ち出せる。またレンズ面が飛びてているので、フィルターは装着できない。

フィルムカメラで撮影したような粒子感の残る画作り

色々好きなポイントがあって、まずは撮った画のルックが印象的。ナチュラルに粒子が乗る感じがあって、フィルムライクな手触りの画になる。

立体感とか精細感は同価格帯の他製品にはかなわない。周辺の減光やパースが気になる人いると思うけど、大体はLightroomで補正してしまえばいいし、色合いや質感すべてひっくるめてトータルで他のレンズでは撮れない写真が撮れるのが大きな魅力。

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Sonyボディと組み合わせれば室内手持ちでも手ブレしない

F値は5.6始まりだけど、一緒に使っているSONY α7 IIの手ブレ補正がよく効いているせいか、室内の手持ちでもかなりいける。この記事の作例はすべて三脚なしの手持ち。焦点距離が数メートルを超えると細かいピント合わせが難しくなるけど、多少外してもピント面が深いので大きな問題はない。

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電子接点対応で撮影Exifデータが保存できる

Voigtländerからは同じレンズがVMマウントでも発売されていて、アダプター介してそちらをSONY α7シリーズで使う人も一定数いる。Sony Eマウント版との一番の違いは、電子接点の有無。Eマウント版は(もちろんだけど)Sonyのフルサイズボディに最適化されているので、撮影時のExif情報の保存、ボディ側の手ぶれ補正、マニュアルフォーカスサポート(ファインダーの拡大表示)が利用可能。オールドルックなレンズだけど、撮影補助の機能はフルで使うことができる。

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超広角の中ではちょうどいい画角”12mm”

Voigtländerのこのレンズのシリーズには他に10mmと15mmがあるけど、個人的には12mmが一番ちょうどいいかなと思ってる。10mmだと広すぎて、15mmだと足らないシーンは結構ありそうだし、対象が小さく写りすぎる場合はトリミングしてしまえばいい。

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レンズキャップは少しつけにくい

レンズキャップは上からカポっとはめるタイプ。高級感あるっちゃあるけど、つけ外しがちょっと面倒。

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まとめ

もう半年以上使っているけど、けっこう、いやかなり気に入っている。大きさもコンパクトだし、ヨーロッパの美術館を周る際はとても頼もしい相棒。

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今年は他のVoigtländerレンズ(特に40mm F1.2)にも手を出してみよう(お金貯めねば)。

その他の作例おまけ。

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