AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイトという、AWS(Amazon Web Service)を使って様々なサービス設計を行う認定テストがついさっき行われ、なんとか合格できたので、嬉しくてこの記事を書いている。

今回受験したのは「ソリューションアーキテクト」の「アソシエイト」レベル。

2020-05-04-23.29.08

合格証が届くのはもう少し先だけど、テスト後にすぐ結果が分かるのはいいよね。

僕自身の現在の肩書きはSenior Web Analystで、ピュアエンジニアではない。

けどそういった人にも必要な範囲をカバーしている試験だと思うので、そんな非エンジニア職種の僕からみてテストがどうだったか、どうやってテスト勉強したか、という記事です。

受験のきっかけについて

Covid-19により世界がこのような状況になり、僕の住んでいるドイツではせっかくのサマータイムが始まったにもかかわらず、家にいる時間が多くなった。

ありがたいことに仕事はあるんだけど、この機会に次に繋がる勉強をしようと考え、思いついたのがAWSの認定資格だった。

僕自身のAWSスキル。

ふだんAWSは業務でちょこちょこと触れる程度。

僕の会社ではWEBインフラは外部に委託をしているのだけど、社内では僕よりインフラがわかる人間がおらず、サーバーに異変があった際の簡単な調査はやっていた。

また、Lambdaによる自動レポーティングや死活監視、Cloudwatch導入による各種アラート、パイロットライト(こういう呼称があるのも今回の試験勉強で知った)を準備したりなどもできるレベル。

また、今このブログはホスティングサービスに移行してしまったけど、以前はEC2+S3+Cloudfront構成で自前で構築していた。

とはいえ、エンジニアリングをしっかり学んだわけでもないし、形に残る資格を持っているわけではないしなぁ、というのが頭の片隅にあった。

今回を機に体系的にしっかり勉強をして、この"大リモートワーク時代"に何か形に残る意味を作りたい、という思いから勉強を始めた。

今回の受験方法

僕はドイツに住んでいるが、試験は会場のPC上のソフトで実施できるため、WEB申し込み時に言語を選択できる。僕は日本語を選択した。

試験はPearson VUEタイプで受験。PSIとの違いはよくわかっていない。

勉強時間

トータルで40~50時間程度だと思う。これでも感触的に結構ギリギリだった。これ以下の勉強時間で受かる人はすごいと思う。

特に試験直前のラスト4日間は、模試とその解説の読み込みを徹底して行った。

1~3ヶ月程度まとまった時間があれば、僕のような非エンジニアでも十分に準備はできると思う。

教材

今回の教材は以下の通り。

1. [Kindle]AWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイト

最初に読んだのがこれ。AWS全体の概略や各サービスの用途などを掴むことができる。末尾に索引がついているので、後述の問題集でわからないサービスがあればこちらで理解を深めたりできる。ただこの教材だけでは実際の問題のイメージがわかないので、あくまで入り口として使う。

2. [Udemy]【SAA-C02版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)

22時間半のビデオとミニテスト、模試が3つ受験できてかなりコスパがいい。以前は曖昧だったVPCやネットワーク系の理解もこの教材でだいぶ深まったと思う。AWSの管理画面を実際に触るハンズオンもあるので、AWSの無料利用枠+αの範囲で自分でAWSをいじりながら勉強すると忘れにくい知識が身につくと思う。

3. [Udemy]これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版)

基本的な理解ができたら模試をこなしていく。実際の設問での問われ方や自分の理解の薄い箇所などがつかめる。解説はそのままAWSの公式ドキュメントからコピペしている部分も多いので、自分で検索するなどして補足しながらなぜ間違いだったのかを理解するまでやる。ここまでくれば合格にかなり近づいているはず。

また、公式サイトのサービス説明では「各サービスをどんなときに使うの?」という具体的なイメージがわかないこともあるので、クラスメソッドさんのブログQiitaには大変お世話になった。

今回は時間的な問題から公式の模擬試験(2000円)は受けなかった。ただ、模試は一つでも多く受けといた方がいいので、時間がある方はお勧めします。

投資費用

合格までにかかったお金は約24,500円だった。

内訳

  • Udemy ¥3,400 (2コース=2,020 1,380)
  • Kindle ¥2,356
  • テスト費用 約¥18,700 (= 160.65EUR。日本だと金額が違います)

テスト費用は置いておくとして、教材から得られる知識は非常にコスパがいいと思う。

AWSに限らずクラウド全般で役に立つものだしね。

テスト当日

このような状況でテストが行われるかが心配だったけど、予定通りに無事行われた(メールで事務局に聞いたら親切にすぐ返事をくれた)。

会場の係員の方も丁寧で、特に支障なくテストを開始できた。身分証を忘れずに。

パソコンを開いたら日本語ですぐにテストが始まる。

実際のテストを終えて

よく言われる「模試より難しい」というのは、個人的にはあまり感じなかったかなぁ。

問題の難易度というより、複雑な問題文が多かった印象。

文章理解の日本語力が試される。コスト最適な方法を聞かれているのか、パフォーマンスの最大化が求められているのかを判断していく必要がある。

問題分の中に、選択肢(基本的に4択)を排除できるヒントが隠されていることも多々ある。

例:
設問: EC2にアタッチするボリュームストレージが必要
回答: EFSはファイルストレージなのでこの時点で選択肢から排除できる etc.

当たり前だけど、VPCを使った基本ネットワーク構成は頭に叩き込んでおくことは必須。関連してサブネット、セキュリティグループ、ネットワークACL、ルートテーブルそれぞれの役割や理解が曖昧だと半分くらいの問題でつまづくことになりそう。

なので優先度的には、AWSサービスを網羅的にというよりも、VPC、冗長化構成、可用性の担保、EC2、ストレージ、データベース周りをまずはやり込んだ方がいい。

また、すべての問題を多言語で展開している弊害か、日本語的に意味がわかりづらい設問に時折出くわした。そういう時は(僕のPearson VUEタイプの場合は、だけど)英語原文で問題文を確認できるので、意図が不明瞭な時は英語にも目を通しておくといいかも。

試験時間はたっぷりある。模試をやっていればその感覚はつかめると思うけど、僕の場合は本番でかなりゆっくりめに解いて、丸々もう一度見返す時間もあった。全問回答後に見返して、5問くらいは後から回答を変更した。

あとトイレは行っておいてね。

これからのこと。

試験に(なんとか)一発合格できたのは嬉しいけど、大事なのはAWSソリューションアーキテクトの知識を生かすこと。

Web AnalystやPMも、WEBサイトの各レイヤーでレイテンシーを少なくしたり、セキュリティを向上させたり、インフラ選定に関わったり、この資格で得られる知識の使い所は多いはず。

AWSも推進しているサーバレス構成はWEBだけでなく業務効率化ツールの構築などでも役立つし、そのベストプラクティスを学ぶのにいいタイミングだったと思っている。

また最近はContentfulでブログを作ったりしているので、近いうちに自分自身で静的ページによるサイトホスティングもやってみたい。

今年の動きは色々と考えていて、それが結果に出るといいな。