ドイツで働き始めるにあたり、銀行口座を開く必要があった。ドイツではDeutsche BankやSparkasseがメジャーだけど、口座を維持しているだけで月々5~10ユーロほど運用手数料として支払う必要があるのが大きなネック。これはもったいないなぁと思い、手数料が無料もしくは安価なネットバンクを探していた。

結局僕が選んだのはN26というモバイルバンク。ベルリン発のフィンテックスタートアップで、最近アメリカにも進出してフレッシュで勢いがあるネット銀行。

口座を開設してある程度使ってみたのだけど、満足度としてはほぼ満点。5つの良かったところと、ただ1つのデメリットを書いてみる。

1. 英語対応が完全サポート

WEB・アプリの言語、公式サイトの案内、いずれも英語で記載されている。
これがすごく助かっていて、ネットバンクで筆頭に上がるComdirektやNorisbankなどはドイツ語オンリーの対応なので、英語で問い合わせをしても断られてしまったりする。ちなみに僕のドイツ語は完全初心者。

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2. 洗練されたアプリのUX

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アプリのデザインがとにかく素晴らしい。導線やサポート含め、UXが考え抜かれている。アイコンや余白をうまく使ってシンプルに各機能が整理されていて、使いたい機能がどこにあるか直感的にわかる。iOSアプリの動作も非常に安定していてしかも高速、顔認証や指紋認証ももちろん完備。
金融系に限らずここまで完成度の高いアプリになかなか出会わないので、使ってるだけで楽しくなってしまう。

3. 銀行口座を開くまでがノーストレス

基本的にネットかアプリで、口座開設から全ての作業が完結できる。
僕の場合、アプリをダウンロードして会員登録を完了。そのままアプリ上でビデオ通話が立ち上がって、十分くらいで本人認証も完了する(パスポートなどを画面に見せた)。担当者との通話も英語で会話してくれて本当に助かった。

登録の各フェーズごとの画面も情報が絞り込まれていて、手順で迷ったりするストレスは全くない。
手順が終わって数日経つとカードが送られてくるので、そのカードをアプリからActivateして完了。

競合他社は必要な入力項目が複雑だったり、ドイツ語表記だけだから翻訳が必要だったりと、とにかく大変だった部分だったのでここも大きなプラス。

4. ATM無しのスーパーでお金を引き落とせる「CASH26」

ドイツ全国でメジャーなスーパー REWE のレジでお金を引き落とせる。
希望金額を予めアプリから入力するとバーコードが発行され、そのスマホ画面をレジで「ピッ」としてもらえば、そのままお金を手渡してくれる(慣れてない店員だと半信半疑だったりすることもあるけど笑)。

5. そのほか

一般的に日本人がネットバンクに期待する機能はほとんど網羅されてると思う。

  • アプリから口座指定振り込みや、最近よく聞く「Transfer Wise」なども利用可能
  • 近くのATMの一覧を地図から探せて、営業時間も併記
  • 上限回数付きでATM引き出し無料(僕の場合は5回/月)
  • 利用明細のカテゴリ別自動振り分け

唯一のデメリット

これはあくまで僕の場合だけど、スタートアップなのでまだ認知度が比較的高くないためか、ドイツのO2というモバイル通信会社と契約しようとした際、N26は銀行口座として登録されてないから使えない、と言われてしまった。

これは数ヶ月単位で解決されていく問題だろうけど、困る人は困るかもしれない。


以上、ドイツのネットバンク N26 のレビューでした。

個人的には日本で使っていたどのネット銀行よりも遥かに使いやすく、満足度も高いサービスだった。日本にも進出してくれないかな〜。