キエフからの寝台列車。冬のウクライナを横断してヤレムチェへ。

ウクライナを周ってきた。

直前まではイタリアにしようかと思っていたのだけど、どうしても東の国々に惹かれてしまう。

首都キエフ(Kiev)で数日過ごしたのち、冬山でも登れればと、ウクライナ西部のヤレムチェ(Yaremche)に行くことにした。カルパチア山脈の一端。ヤレムチェにはキエフから600KM弱あり、空港もない村なので、移動日を作りたくないという理由で夜行列車をとった。

予約はウクライナ国鉄のWEBサイトから購入可能だが、僕はOmioから買ってみた。

20:21にキエフ旅客駅を出発して、11時にヤレムチェに到着予定。14時間以上の寝台列車での長旅。チケット代は8EUR。ウクライナは物価が安いのだ。

メールでチケットが送られてくるので、乗車前に車掌に画面を見せ、席に案内してもらう。ウクライナ語もロシア語もキリル文字で、どれが席番号かすらわからなかったので助かった。

ウクライナ 寝台列車

ハリーポッターの列車みたいなのを想像していたら、想像の1.5倍くらいの人口密度だった。何しろ全ての座席が寝台になり二段ベッドもある。一コンパートメントに6人まで寝られる。無駄なスペースを作らないことに関してはIkea並みの収納力である。旧共産圏のこの感じ、嫌いにはなれない。おまけに窓がほとんど開けられないので圧迫感がある。

ウクライナ 寝台列車

席番号はマジックペンで手書きするスタイル。困ったら取り消し線でも引けばいいのだ。

座席が全てベッドに割り当てられてるので、二段ベッドの自分は座るところがない。英語が話せる親切なウクライナ人のカップルが自分たちの席に座らせてくれたのでご飯を食べる。

「これは最もTerribleなTransportationなんだよ」と言っていた。確かにこのぎゅうぎゅう具合ではすでに酸欠気味。果たして一晩耐えられるだろうか。

ウクライナ キエフ 寝台列車

掛け布団、枕、カバーが支給される。幸いにも匂いはない。天井が近いし快適とは言い難いけど、意外にもベッドは寝心地がいい。元々腰が良くないので硬いベッドのほうが身体にあってるんだろう。ちなみに電源プラグはあるにはあるが、一コンパートメントに一つか二つ。あまり期待しない方がいいだろう。

ちょっと車内散策でもしてみようかと思ったけど、食堂車すらなさそうだったのでそそくさとベッドに入る。より快適な4人部屋車両には12EURほど足すだけでグレードアップできる。

僕は昔から電車の揺れが大好き。バスとも飛行機とも違う心地よい振動が心地よくて、気づいたら爆睡していた。

ただ、ひと区画に6人が寝るので、それはもちろんいびきをかく人もいるよ。気になるひとは耳栓を持参しよう。

朝。気がついたらもう何人も列車を降りていた。さっき少し会話をしたカップルももういない。

ウクライナ 寝台列車

ベッドの奥行きが短いので、足も出ちゃう。

ウクライナ 寝台列車

夜が明け、国の西側に向かうにつれて少しずつ人が降りていく。

ヤレムチェには、Ivano-frankivskという比較的大きな街を抜け、山岳部に向かって行く形になるので、車窓の外には次第に雪がちらつきはじめる。冬のヤレムチェ冬は国内のスキー客が集まる街らしい。

ウクライナ 寝台列車

車掌さんに注文した朝のコーヒー。結局お金を払ってないのでチケットに含まれていたのだろうか。それにしては安すぎる。ウクライナの人もよくコーヒーを飲む。

ウクライナ 寝台列車

そういえばこの旅ではほとんどずっとVoigtländer(フォクトレンダー)のNOKTON 40mm F1.2をつけていた。

マニュアルフォーカスはまだまだ修練が必要だし、手ブレしている写真が多くて凹んでいるが、カメラへの納まりがいいし、取り回しが優秀だ。威圧感もない。しかも割と寄れる。アンダー目の露出が似合うと思う。現像の方向性はまだ試行錯誤中。最近はNikon z6に惹かれてはいるが。

ウクライナ 駅

ULA CDT
ULAのCDTが旅のお供。

ヤレムチェ 駅

ヤレムチェに着いて列車を降りると雪が降りしきっていた。キエフではずっと雨だったのに。

女性の若い車掌さんだった。ウクライナは男性より女性が親切なことが多い。

ヤレムチェ 駅
ヤレムチェの駅の待合室で仰け反って寝る子供。この部屋もすぐにスキー客で満杯になった。

今回僕が乗ったのは、どうやら三等客車だったみたい。次もこれを選ぶかどうかは自信がない。ブラブラカーみたいなものがあればそれも楽しそうだ。でも列車の遅れもなかったし、驚くべきコスパ。

ちなみに夜行バスの路線も走っていてWEBサイトから予約できる(ウクライナの国営だろうか)。660UAHなので夜行列車より若干高いが、こちらの方が移動時間は短くすむよう。

2020年は色々と区切りをつけて、ニューヨークに旅がしたいなぁ。

今回の写真は、

で撮りました。

Written by Ryo Konishi