ドイツ・デュッセルドルフで一人暮らしをはじめて約5年。和食スーパーやレストランも多く、ドイツで最も日本人が住みやすいと言われるデュッセルドルフ。ここ数年で家賃相場も上がってきている感もあり、「家賃は実際どんなものなのか」をこの際まとめてみた。

これからデュッセルドルフやドイツで部屋を探す人の参考になれば嬉しい。

ドイツの家賃システム

Kaltmieteという家賃に、Nebenkostenという諸費用(暖房費や管理費みたいなもの)を足した額を毎月オーナーに払うのが一般的。

電気・ガス代は別途電力会社に支払う(この記事を更新している2022年9月現在、ロシアからのガス問題で大変なことになってるが)。これらは実費請求ではなく毎月固定費を支払うのが特徴的。そのためあまり暖房を使わなかった年は余った費用が返ってくるので、これがボーナス的にちょっと嬉しい。

またドイツにも敷金はある。自分の場合は家賃3ヶ月分。厳密にいうとデポジット(Kaution)という形なので、退去時にオーナーは借主に全額返金しなければいけない。以前自分が住んでいたアパートは全額返ってきたので心配しすぎなくてもいいが、部屋は綺麗にしておくに越したことはない。

自分の家賃遍歴 in ドイツ

1軒目: ビルク(Bilk)エリア WG(シェアハウス)

ドイツ渡航前に日本人用掲示板で見つけておいたWG(シェアハウス)タイプの賃貸。 借主に直接お金を払って間借りしてただけなので、あまり語ることがない。

  • [家賃] 560ユーロ/月 電気代など込み
  • [設備] 同居のためキッチンバスルームシェア / 1部屋個室
  • [住んでいた時期] 2017年2月 ~ 2017年3月

ビルクは映画館やショッピングセンターもあるし中心部に近いので割と嫌いじゃない。Unterbilkという隣のエリアは結構おしゃれだったりする。

2軒目: オーバーカッセル(Oberkassel)エリアの1人用アパート

  • [家賃] 575ユーロ/月 (内Nebenkostenが90ユーロ)
  • [広さ] 35m2
  • [電気代] 約45ユーロ/月
  • [設備] 1部屋+キッチン / 3F / バスタブ○ / バルコニー○ / 地下室○ / エレベーター○
  • [住んでいた時期] 2017年3月 ~ 2020年12月

ドイツで一番長く住んでいたアパートがこれ。

オーバーカッセルは駐在の日本人も多いエリアで、中心部からライン川を挟んでいるせいか上品な雰囲気で治安も最高。部屋の一面が全面窓なのも気に入ってた。

トラム最寄り駅まで徒歩5分。デュッセルドルフ中央駅(hbf)までDoor to Doorで20分といったところ。

当時の日本円レート(1EUR = 119.65円)だと約69,000円の家賃で、ドイツにしては狭いアパートの部類。ま隣の日本人&中国人夫婦が毎週のように喧嘩してた以外は隣人もみんな落ち着いていて、もう少し部屋が広ければそのまま住み続けたかった。

転職に伴い自宅での勤務が増えることになり、仕事スペースを作りたい関係で引っ越し決意。知人に部屋を見せたところ「ここ入りたい!」とのことでオーナー合意の上でそのまま引き継ぎもできてラッキーだった。

(番外編)2.5軒目: ポツダムの1~2人用アパート

ベルリンに引っ越したかったけど部屋が全く見つからず、しかたなしに隣街のポツダムで見つけた物件。引越しかけたものの諸事情でキャンセルしたので入居に至らず。

  • [家賃] 870ユーロ/月 (内Nebenkostenが210ユーロ)
  • [広さ] 70m2
  • [電気代] 不明
  • [設備] 2部屋 + キッチン兼ダイニング / EG(=日本の1F) / バスタブ○ / バルコニー○ / 地下室○ / エレベーター○
  • [住んでいた時期] -

3軒目: ペンペルフォルト(Pempelfort)エリアの1~2人用アパート

  • [家賃] 800ユーロ/月 (内Nebenkostenが100ユーロ)
  • [広さ] 69m2
  • [電気代] 約80~100ユーロ/月
  • [設備] 2部屋 + キッチン兼ダイニング / 4F / バスタブ○ / バルコニー× / 地下室× / エレベーター×
  • [住んでいた時期] 2021年1月 ~ 現在

2022年9月現在住んでいるのがここ。正直1人暮らしとしては広すぎるくらいで近く同棲予定。

ペンペルフォルト(Pempelfort)は結構人気のエリアで、ショッピングができるNordstraßeやFlingern Nordのどちらにも近く、本格的なカフェやレストランも多く楽しい。

最寄駅のDüsseldorf Zoo(Zooという名前だけど動物園はない)まで徒歩8分、そこから電車で中央駅までわずか2駅。近すぎず遠すぎない絶妙な距離感。

リノベもされて綺麗な一方、難点としてはドイツ式4Fでエレベーターなし、かつドイツでは付帯していることが多いストレージスペースも一切ないこと。ぶっちゃけ広さ以外は前の家のほうが充実してたなという気がしないでもない。

またこのアパートの契約として、毎年1月に15ユーロの値上がりをすることになっている。

ドイツ・デュッセルドルフの家賃相場

2018年時点では↓のように書いていたけど、今ではなかなか難しいんじゃないかなぁ。感覚的にここから100~150EURくらい上がった印象。

デュッセルで30〜40平米の綺麗な部屋を借りようとすると、多分400〜500€くらいの部屋が多いと思う。

理不尽に家賃が上がったなどの話は周りの知人からも聞いたことはないので、以前から住んでいる人と新しく引っ越してきた人で家賃の開きは大きそう。ドイツは借主が強い立場の国とも聞いたことがある。

なおデュッセルドルフより家賃相場が高いエリアはいくつもある。ミュンヘン、ハンブルク、フランクフルトなんかは大都市で家賃も総じて高い。

さいごに

デュッセルドルフの近辺にはBenrath(ベンラート)やNeuss(ノイス)といった比較的アクセスのいい街(でかつ部屋も見つけやすい)もあるので、通勤・通学以外の方は別に中心地近くで探さなくてもいいのかなと思う。

ドイツは家探しが大変になっているとはいえ、家賃はまだまだ東京の方が高そう。まぁデュッセルドルフと東京って比較できないほど街としての大きさが違うけど、山手線内で同じ広さの部屋を借りるといくらするかな、とか時々考える。逆にドイツでは東京のように、6~7畳ワンルームの手頃な一人暮らしの部屋には中々出会わない。

お金を抑えたい場合はWG(ルームシェア)に住むことも選択肢の一つ。ドイツではメジャーだし。